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コラム

全身麻酔下の外科手術と歯科のかかわり

Surgery in a dental clinic. The dentist surgeon stitches the wound in the patient's mouth. stitch up the wound dentist High quality 4k footage

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みなさん、こんにちは!
今回は、全身麻酔下の外科手術と歯科の関わりについてお話しようと思うのですが、みなさんは全身麻酔下の手術、受けたことがありますか?
私は、何年か前に、全身麻酔を初めて経験しました。
術前説明を受けた中で、歯科受診についても説明を受けました。

なぜ、全身麻酔をする手術のときに必要なのでしょう。

いままではぼんやりとしていた病院での手術と歯科の関わりを、身をもって体験することで、より病院と歯科の連携が必要であると改めて痛感しましたので、みなさんにお伝えしたいと思います。

お口の環境を整えることで術前術後の周術期の管理が円滑に

自分の歯を守る

全身麻酔には喉頭鏡という器具を使って呼吸を助けます。
その際に、前歯がぐらついていると、当たって欠けたり、折れてしまうこともあります。
気管にチューブを通すときに、お口の中の細菌を気管に通してしまうことで、肺炎になってしまうこともあります。

術中、術後の肺炎、合併症を予防する

お口の中にはたくさんの細菌があり、手術中や術後の免疫が下がった中では、誤嚥性肺炎を引き起こしたり、手術部位が炎症を起こすこともあります。
(お口の中の細菌数は肛門の細菌数を超えます、だからといって汚いわけではありませんが、細菌が悪さをしてしまうと予後が悪くなります)

手術前にお口の環境を整えておくことで、手術後お口からの食事開始をスムーズに

手術前にむし歯治療や入れ歯の調整、歯周病の治療をしておくと、術後、お食事の摂取がスムーズになります。

術後の回復に繋がる

術後の合併症がみられず、経過が順調であれば、退院も早くなります。

歯科でできること

まずは、歯科で予約を取りましょう!
そのときに全身麻酔下での手術を予定していることを伝えましょう。
病院からは、書類を渡されると思います。歯科へお持ちください。

歯科で行うこと

診察、レントゲン撮影をします。むし歯の有無、歯周病の有無、動揺歯の有無、顎の骨、粘膜の状態を確認します。
手術の日程に合わせて、治療を計画していきます。
必ず、手術の予定があること、お持ちの書類をお渡しください。
むし歯治療、歯石除去、入れ歯をお持ちの場合は入れ歯の調整を行います。
ぐらぐら揺れている歯は、固定や抜歯を行います。
必要に応じて手術用のマウスピースを作製することもあります。
この手術用のマウスピースは保険で作成することができ、来院は2回、型どりをして、お渡しすることになります。

自宅で行なっていただくこと

歯科受診でお口の中をきれいに出来ても、ご自宅で継続できなければ、すぐに元に戻ってしまいます。
ご自宅でのセルフケアの指導を行いますので、ご自宅で実施していただきます。
ここで得たセルフケアのスキルは、手術が終わって、日常生活に戻った後も役立ちます。

入院するときには

入れ歯を持っていきましょう。マウスピースがある場合には、そちらも忘れずに。
忘れてしまうと、食事の再開でスムーズに食事をとることができません。
また、長い間入れ歯を入れていないと、合わなくなって使えなくなることが多いです。

術後おこなうこと

術後はとっても口が乾燥します。(あんなに乾燥を感じたことは人生で初めてでした)
お口の中は細菌でいっぱい、唾液が減っているこのときは、自浄作用が低下しているので、保湿を行いながら、ケアをしましょう。
食事を取っていなくても、ケアは必要です。

まとめ

病気を治すとき、病気のことだけを考えるのではなく、歯科疾患も見ていかないと、入院から術後退院まで、順調な回復が見込めなくなってしまいます。
これは、歯科受診により予防する事が可能です。
手術を受けることになったら、歯科受診をなるべく早く予定しましょう!