尼崎市、園田駅徒歩2分の歯医者|アキ歯科クリニック

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コラム

青年期と歯医者さんの関わり

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みなさん、こんにちは!
前回は学童期の食育について、お話しました。
今回は青年期。
12〜20歳の方を対象にしたお話なのですが、この頃のお口の中で気をつけたいことは、むし歯だけではなくなってきます。歯周病が出てきます。
中学生になって、塾や部活、受験勉強など、いろんなことをこなさなくちゃいけない数年間、生活のリズムも乱れがちになるので、お口の中をきれいに保つことが、とっても難しくなる時期です。

青年期にみられる食事の特徴

食生活の偏りとダイエット

思春期以降のこの時期、男女ともに身体が急成長します。基礎代謝もこのときが1番高く、脂質や炭水化物が増えてしまうのが特徴です。
部活の後にファーストフード店に寄ってハンバーガーを食べて帰ったり、クレープを食べたり、楽しい時間を過ごすのですが、ビタミンやミネラル、鉄分やカルシウムなど、バランスの取れた食事をご家庭で摂れると良いですね。
それと思春期の女子に多いのが、ダイエット。
この時期に必要な栄養素を取り入れていないと、歯だけじゃなく、本当に身体に悪い。
痩せてるだけがナイスバディではないことだけは、言っておく。(私は野呂佳代さんが大好き。)
私も何度も偏ったダイエットをしてきたけど、なんでもっときちんと栄養を摂らなかったのか、本当に後悔している。あの時にしか食べれない、美味しいものがあったのに、なんてことをしたんだろうか。。

不規則な食生活

今までは家族と一緒に食事を摂っていたのに、部活の朝練や学校終わりの部活や高校生になればアルバイトなど、夜遅くまで動いていると、晩ご飯が遅くなったり、孤食になったりと、生活は不規則になります。

青年期の口の特徴

むし歯になりやすい

12歳頃に第二大臼歯が萌出してきて、全ての永久歯が生え揃います。(親知らずは除く)
萌出したての永久歯は、『幼若永久歯(ようじゃくえいきゅうし)』と呼ばれていて、むし歯になる可能性がとても高いです。
歯質は未成熟、しっかりした歯質になるのに、3年かかると言われていますので、この時期にハミガキの習慣をつけておくことが大切です。

歯肉炎の始まり

歯周病の原因菌が定着し始めるのが15歳前後からと言われています。
そして思春期のホルモンバランスの変化もあり、思春期性の歯肉炎も見受けられます。

食生活とむし歯について

思春期から青年期には、自分で選択できる機会が増え、炭酸飲料やスポーツドリンクなど砂糖がたくさん入った飲み物を口にする事が増えます。
ただ、自分で選んでいるものを、私たちが全否定してしまうと、拒否されて来院しなくなってしまうことも少なくありません。
私だって、甘いものを一切食べるな!なんて言われたら、到底無理ですし、反抗してしまうでしょう。なので、お互いに無理のないものを取り入れてくれるといいですね。
例えば、スポーツドリンクを好んでいるようなら、それは尊重して、間にお茶やお水を飲むなど、継続可能な案をお伝えします。

青年期のお口の中へのアプローチ

小学生と違って中学生に上がったころから、ハミガキは自分で行うことが多く、口の中の異変も本人からの自己申告、あるいは学校の歯科検診で引っかかったときのみ、歯科医院への来院が決まった時には何らかの異変が起こっている事が多いです。
思春期性の歯肉炎も、この時期に退治出来れば、この先もハミガキで困ることはないと思います。
1日1回、しっかりハミガキをすることから始めます。
染色剤を使って、自分の口を把握するのもお勧めです。
『自分でできる』この気持ちを尊重しましょう。
そしてこの年代の患者さんは、コンプレックスや大人への反発を持つ子も多くみられます。
私たちの発言が、その子のやる気をへし曲げてしまうこともあるので、私はこの時期のお子さんの話をよく聞くことに徹しています。
好きな子が出来たら、突然ハミガキが上手になった子がいました。
恋の話なんて歯医者さんが聞く事ではないのかもしれませんが、そういったきっかけで上手に磨ける子もいますので、どんな時も応援してあげるのもポイントです。

まとめ

青年期は、身体も心も発達していく時期。本人の意見もしっかり聞いて、尊重しながら少しずつ食生活やハミガキを変えていきましょう。