尼崎市、園田駅徒歩2分の歯医者|アキ歯科クリニック

MENU

Column

コラム

歯を治すだけじゃダメ、乳幼児期の食育

Pocket

みなさん、こんにちは!
前回は、食育のお話をしました。
今回は、実際に私が出会ったお子さんについてお話していこうと思います。

歯科検診にきた3歳児Aくん

家族構成

祖母、父、母、兄、Aくん、妹

主訴

むし歯ができた

聞き取り

食生活について(3日間、食生活を記入して頂きました。)

食べムラがある。お兄ちゃんと同じものを食べたがる。(お兄ちゃんの時より、おやつのデビューが早かった)
間食がおやつ。食事の時の飲み物もジュース。
寝る前にアイス。

はみがき習慣

下の子ができてから、本人任せになっている。
夜寝る前は、仕上げをしている。

祖母のこと

おばあちゃん子なのはいいが、おばあちゃんからたぶんおやつ(あめやチョコレート)をもらっている。

お母さんのこと

今回、むし歯ができてしまったことに大変ショックを受けている。(お兄ちゃんはむし歯がない)
妹はむし歯にしたくない。けど、手がかかるので、簡単に出来ることから始めたい。

指導内容

食生活について

①お腹が空くようにしよう
食べムラは成長のしるし。なので、おやつの質や量を変えてみましょう

②おやつを替えよう
ドーナツやチョコレートではなく、おにぎりや野菜スティックにしてみましょう。

③寝る前にアイスではなく、食後のデザートに
食べるもの時間を変えてみるだけでも、食生活を整えるきっかけになります。

④飲み物を替えよう
甘いジュースはおやつを食べているのと同じ。
お茶やお水に変えてみましょう。

⑤甘いおやつやジュースは特別感をだそう
すぐそこにある甘いもの、ではなくておでかけのときに!やごほうびに。

祖母のこと

これは同居をしているご家族には、困っている方も多いのではないでしょうか。
孫可愛さに、おやつをあげてしまうおじいちゃん、おばあちゃん。
わかりますよ、だってとってもかわいいんだから。
そこで、今回はおばあちゃんに、Aくんの親衛隊になってもらいましょう!
次の歯科受診に、お母さまではなくおばあさまと来ていただくことは可能かお聞きしました。おばあさまが与えているおやつが、お子さんにどんな影響を与えてしまうのか、家族全員で、お子さんのお口の健康を守ることをお伝えしました。

お母さんのこと

自分を責めず、出来ることからやりましょう。
例えば、おやつを手の届かないところに置く。

家族全員で取り組むこと

みんなでハミガキしよう。本人に任せるのではなく、お兄ちゃんと、お父さん、お母さんと一緒に取り組むと、スムーズに行くかもしれません。
食事を大切にしよう。これはみんなに言えること。
食事をおやつで済ませてしまったり、食事を抜いてしまうこともある。(わたし)
それではだめなんですよね。身体にはもちろん、歯にだっていいことあるわけありません。
みんなで食事を食べる、これもとっても大事です。

取り組んだ結果

祖母を巻き込んだ結果、協力的になり、おやつを祖母が作ってくれることも。
おやつも甘いものではなく、旬のものを祖母が教えてくれて、会話も増えた。
そしてみんなで作ることもできた。YouTubeで探して、レンジで作ったり。
自分で作ることで、食べるものに興味を持ってくれた。
ハミガキもお兄ちゃんやみんなで取り組むことで、楽しい時間になった。
と、虫歯予防のはずなのに、なぜか家庭環境が良くなったと、お話してくれました。

まとめ

むし歯は治して終わりではなく、予防していくことが大切です。
そしてそれは、乳幼児期から取り組んでいくことがポイントです。なかでも、大事なのは、家族全員で取り組むこと。お母さんだけでも、本人だけでも意味がありませんし、達成することが出来ません。家族みんなで取り組みましょう!