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口呼吸について

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尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 口呼吸

前回、乳歯についてお話しさせて頂きましたが、今回はもう一つ、お子様のお口の成長にとって知っておいて頂きたい、口呼吸についてお話しします。
大人にとっても非常に重要ですので、読んでくださると嬉しいです。

最近お子様に限らず、
医院に来られる患者さんに口呼吸をされている方が増えているように感じます。日常的にマスクをするようになって早2年以上が経つでしょうか。
口元を隠すようになり、マスクで呼吸がしにくいことも重なって、口呼吸をする方が増えているようです。
スマホを見ている時も、下を向くため、 気道が狭くなって、口呼吸を誘発します。そしてこれはみなさん無意識のうちに
してしまっています。
この記事を読んでいるいま、みなさん口をポカンと開けていませんか?

口呼吸の方が増えている、では、口呼吸をすると、何が良くないのでしょうか。

一つは【乾燥】です。

普段、みなさんのお口の中には、
【唾液】が常に流れています。
唾液には沢山の役割があり、必要不可欠です。また別の機会で詳しく触れますが、
唾液は自浄作用、抗菌、殺菌作用など、
お口のみならず、ウイルスから身体を守るため、日々活躍しています。

それが、口呼吸をしてしまうことによって、唾液が蒸発し、細菌が繁殖しやすくなり、
虫歯や歯肉炎・歯周炎、口内炎などを発症しやすくなります。

そしてもう一つ【舌の位置】

みなさん、いま舌はどの位置にいますか?
上の前歯の裏側?それとも下の前歯の裏側でしょうか。舌の理想的な位置は、
上の前歯の裏側の少し後ろに舌先がくっついていて、大部分は上あごに軽く触れている状態です。

普段から口呼吸をする方は、口をポカンと開けてしまっているので、舌の位置が下に下がり、上の前歯の裏側の少し後ろや上あごについていない状態になっています。

上あごにくっついていないと、上あごに刺激がいかない為、上あごの成長を促進できず、逆に下あごを刺激する為、下あごの過成長を促し、正しい成長が出来ません。
このまま成長してしまうと、あごの成長、歯並び、共に悪い方向にいってしまいます。

幼少期から口呼吸に慣れてしまうと、常に口を開けてしまうことで、口唇の力が弱まり、歯並びに影響し、噛み合わせが悪くなり、顎の形まで変えてしまいます。

このことに気づくことが出来るのが、歯科検診です。歯科検診では、虫歯の有無だけではなく、
お口の機能もしっかりみています。
特に子供の時期は、歯並び、乳歯の位置、舌の位置など、しっかり観察しています。
虫歯がなければ良いのではなく、お口の周りの筋肉を含めたバランスが取れているか、ここが大事になってきます。

では、もし口呼吸になっていたとしたらどうするか。いま現在、治療法も確立しています。
幼少期にはプレオルソと呼ばれるマウスピース矯正(舌や口周りの筋肉に正しい位置を教える為のもの)、自宅で簡単に出来るものではあいうべ体操が一般的になってきています。

昔に比べると矯正がとても身近になり、
治療法も年齢やその方の状態によってご提案が変わってきます。

口呼吸を治すのは、とても難しいです。だって、口呼吸はとても楽だから。
でも素敵な笑顔が損なわれます。

子供の頃から、鼻呼吸をすることで、
歯の成長、あごの成長、そしてウイルスから身を守ることができます。

ただ、もしいま口呼吸だったとしても、
鼻呼吸を意識したり、体操やトレーニングをすることで、治すことも可能です。歯医者さんに来た時に、気軽に聞いてください。
私たちは、治療法を知っています。
1日では治らないけれど、続ければ成果はでます。

マスクが日常化したいま、口をポカンとしていないか、気にしてみてください。そして、きゅっとお口を閉じましょう!

虫歯を治すのが歯医者、というイメージがあると思いますが、虫歯という病気になってから治療す るのではなく、ましてや虫歯に留まらず、
みなさんの笑顔を作るため、健康なお口を増やすため、予防を大事にする場所、それが現在の歯科医院の姿です!

痛くなったら行く、または、痛くないから行かない、ではなく、健康でいたいから行く。
そう思って頂けたら、嬉しいです。