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コラム
詰め物・被せ物の寿命自費診療⑦メタルセラミック
- 2022年12月18日
- コラム
みなさん、こんにちは!
今回は【メタルセラミック】についてお話ししていきます。
メタルセラミックは『メタルボンド』とも呼ばれ、
古くからある自費診療の白い歯と言えば、メタルセラミックでした。
いま現在、80〜90歳くらいの方で、自費診療されている方のお口の中をみると、
メタルボンドが多く見られます。
その当時の自費診療では、ジルコニアなどの選択肢はなかったため、
メタルセラミックが選ばれていたともいえますが、
いま現在もしっかり歯が残っている、食べたいものを食べることが出来ているというのは、
メタルセラミックの特長である、耐久性によるものも大きいのではないでしょうか。
金属アレルギーは気になるものの、メタルセラミックも良い被せ物であることは間違いありません。
メタルセラミック 耐久年数約8年
自費診療のセラミックの中でも特殊な、メタル(金属)とセラミックの両方を使用した被せ物です。
メタル(金属)のフレームにセラミックを焼き付けていて、
表側はセラミック、裏からみると金属という作りです。
セラミックの耐久性の弱さを補うために、裏側に金属が使われており、
奥歯のブリッジ治療にも選択することが可能です。
メタルセラミックのメリット
・明るく透明感のある自然な色調が再現できる
・天然歯とほとんど見分けがつかない
→セラミックを使用しているので、表側は天然歯と並べても分かりません。
・金属アレルギーになりにくい金属を使用している
→保険診療の銀歯とは違い、よりアレルギーになりにくいものを使っています。
・長年使われている治療法で、症例やエビデンスが豊富
→様々な症例にも実績があり、アフターケアも対応できます
メタルセラミックのデメリット
・ごく稀に金属アレルギーを引き起こす場合がある
・金属を裏側に使用しているため、照明によっては暗くみえることがある
→色調は合わせることが出来ますが、透明感はオールセラミックに比べるとやや劣ります。
・歯肉が青黒くなる可能性がある
→金属を使用しているため、メタルタトゥーの可能性は捨てきれません。
治療時の患者様との会話から…
『その昔、自費で被せ物入れたけど、歯茎が黒くなってきた』
『白いところだけ欠けた!』
『欠けたりしない、でも白い歯を入れたい』
メタルセラミックの良いところは、セラミック部分が欠けても、
その部分だけを補修できる治療法が確立されているということ。
やはり、何十年もの実績のある治療法ですので、アフターケアを素早く出来ることがメリットです。
そしてデメリットとして挙げている、金属アレルギーですが、
現在では金属アレルギーを引き起こすことを懸念して、
金属と同等の強度を持つ、ジルコニアを選択される方が多いようです。
治療のご提案
歯ぎしりなど奥歯に負担が大きくかかる方で、白い歯をご希望の方にお勧めです。
ただ、メタルセラミックは『金属を使用している』ことが長所でもあり短所にもなっています。
セラミック治療をご希望で、耐久性を最優先に考えるならば、
メタルセラミックが選択肢にあがりますが、ジルコニアが登場したことで、
短所である金属アレルギーを引き起こすことを考慮して、ジルコニアを選択されるケースが増えており、
審美性や機能性を考慮すると、『オールセラミック』や『ジルコニア』もお勧めする治療法になってきます。
耐久性としては、ジルコニアクラウンがメタルセラミックの短所を補う被せ物として登場したことで、
実際の診療の中でも、ジルコニアをお勧めすることも多くなってきました。
改めてまとめると、メタルセラミックの長所は、
セラミックの耐久性を金属で裏打ちすることでカバーしていること、
短所は、その金属が経年劣化により、金属が見えることがある、
またアレルギーを引き起こす可能性があるということです。
どの治療法を選択しても、メリット・デメリットは必ずあります。
ご自身のお口の中や癖、アレルギーなどを考慮した上で、
しっかり先生と話し合って、決めていきましょう。
悩むことは悪いことではありません。
すぐ決断できないこともあります。
そんな時は是非お声かけください。
カウンセリングをして、ご納得いく治療法を選択していきましょう。
次回はいよいよセラミック治療の代表【オールセラミック】についてお話していきます。
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