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詰め物・被せ物の寿命 保険診療①CR

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みなさん、こんにちは!アキ歯科クリニックの衛生士です。

前回は歯茎の黒ずみ(メタルタトゥー)についてお話ししました。
今回は前回の続き、詰め物・被せ物の寿命についてなのですが、どんな風にお伝えしたら良いかすごく悩みました。
まず寿命と言っても、使えなくなるわけじゃありません。
生涯使い続ける方もいるでしょう。

今回私がお伝えしたいことは、
使える≠満足のいく性能が発揮できている
ということ。

ハブラシと同じで、ハブラシも毎月交換しなくても使えます。
でも毛先が開いていたり、コシが無くなっていると、磨いているのに磨き残しが出ます。
衛生面でもばい菌が繁殖したりして、身体にも良くありません。
なので1ヶ月に1回の交換をお勧めしています。

今からご説明する内容は、このことを頭に入れて読んで下さると嬉しいです。

そして保険と自費の詰め物や被せ物を、全部いっぺんにお伝えすると情報量が多すぎてわかりにくいので、今回は保険診療で使われている詰め物、CRをテーマにお話していきます!

CR(レジン、コンポジットレジン)耐久年数約2〜3年ほど

これは、小さなむし歯に対して使う白い詰め物です。『白い樹脂で治しますね』と言われたら、これです。みなさんの口の中に1つはあるのではないでしょうか。私の歯にも何ヶ所か詰められています。
inlay尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 詰め物・被せ物

CRのメリット

  • 小さなむし歯に最適
  • 保険で白く出来る
  • 治療が簡単で1日で出来る
  • 何種類かの色があるので、なんとなく合った色に出来る
  • 歯を削る量も少ない(むし歯を取り除けばその形に詰めれば良いだけなのです)

CRのデメリット

  • 経年劣化し、変色しやすい(吸水性があり、唾液や嗜好品により色が黄ばんだりしやすい)
  • 樹脂(プラスチック)なので、前歯の切端や噛み合わせの部分は衝撃に負けて欠けてしまうことがある
  • 水分に弱いので、唾液や血液が詰めるときについてしまうと、外れてしまうことがある
  • 歯と歯の間などを治療する時、ほんとに小さな見えないほどの段差や隙間が出来ることがあり、二次カリエス(虫歯の再発)や歯周病を誘発してしまうことがある

治療時の患者様との会話から・・・

『噛んでたら取れた』『歯の色が変わってきてる、汚くなった』
といわれる方はCRの劣化や二次的なむし歯(二次カリエス)が多いです。
定期検診時には、変色していないか、段差や隙間がないかどうか、二次カリエスがないか、
治療後の予後を必ず確認しています。
段差や隙間でむし歯ができていたり、治療した際の段差で清掃性が悪くなり、歯垢が溜まって歯肉に炎症を起こしている方もいらっしゃいます。
こういった経年劣化による不具合を早期に発見でき、治療をご提案できるのも、定期検診の良いところ。
また、何度も詰め物が外れてしまう場合、形や噛み方に工夫が必要かもしれませんので、
以前に治療したところの再治療もご提案することがあります。

治療のご提案

  • 小さなむし歯の場合
    →削らなくてはならないけれど、削る量は少なく済む場合ご提案します。
  • ご自身の歯とCRの境が変色している場合
    少し研磨するだけで見た目がよくなることがあるので、研磨できるか先生に相談しご提案します。
  • 歯の側面に軽微な段差がある場合
    研磨をすると段差がフラットになり、清掃性が良くなることがあるので、これも研磨をご提案します。
  • ★フロスを通した時にちぎれてしまう場合、段差やむし歯が疑われます。普段のセルフケアで気になることを伝えてみましょう!
    (歯科衛生士も気づいてると思うので、すぐわかってくれると思います)

  • CRの中にむし歯ができてしまっている場合
    →一度詰めているCRを除去し、新しくCRを詰めることをご提案します。大きくむし歯になっていると予想される場合は治療法が異なるため、レントゲンを撮影し、説明をしっかり行ってから治療を行います。

おすすめポイント

CRは小さなむし歯治療に使われます。
絵にあるような歯と歯の間や噛み合わせの小さなむし歯が適応です。
1日で治療も済むし、審美面でも1日で解決するので、取り組みやすい治療です。

inlay尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 詰め物・被せ物
inlay尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 詰め物・被せ物

しかし、大きなむし歯や奥歯の歯と歯の間を含む噛み合わせの部分には、
負荷がかかると割れてしまうこともあるので、お勧めできません。
経年劣化の可能性もあるため、定期検診を受けて、不具合がないか確認しましょう。

CRに限ったことではなく、詰め物・被せ物の治療を行ったら、定期的な点検が大切です。専門家の目で、細かく点検してもらいましょう!

次回は保険診療②銀の詰め物(メタルインレー)についてお話します。a