みなさん、こんにちは！
前回は、入れ歯のつけ外しについてお話しました。
今回は続編、入れ歯を外した後の保管方法についてお話ししていきます。
保管方法を誤ると、せっかく作った入れ歯が使えなくなることもあります。
しっかり覚えていきましょう！！

入れ歯の取り扱い③洗う時は水洗い

入れ歯は取り外すことが出来ます。
取り外したら、水洗いをしましょう。
熱湯は使ってはいけません。熱湯を使うと変形してしまう原因になります。
歯磨き粉もNGです！
歯磨き粉は入れ歯に細かい傷を作ってしまうため、細菌がつきやすくなってしまいます。

入れ歯の取り扱い④専用のブラシがある

入れ歯には入れ歯専用のブラシがあります。
ハブラシより硬く、広い床（ピンクの歯ぐきの部分）や細かい金具（入れ歯のバネ）を洗いやすいようにブラシも二手に分かれています。

入れ歯の取り扱い⑤水につける

ブラシで洗った後は、水を張ったケースやコップにつけましょう！
入れ歯は乾燥するとひび割れや変形することがあります。
洗浄剤は１週間に１回の使用でも大丈夫。
ですが洗浄剤があるから大丈夫！と信じすぎてしまうのは危険です！
洗浄剤は食渣（食べ物のカス）を除去してはくれません。
しっかり入れ歯を洗った後に使うからこそ、洗浄剤は効果を発揮します。

入れ歯の取り扱い⑥寝る時もつける

寝る時は、状況にも寄りますが、入れ歯はつけて寝てくださいと当院ではお伝えしています。
(ご自身の状況は歯科医師にご相談ください)
寝ている時に、入れ歯がないことで噛み合わせが安定していないと、残っている歯に不具合が出ます。また、入れ歯がないことで口が開いてしまって、口の中が乾燥してしまいます。乾燥しすると、ウィルスや菌に感染しやすくなり、体調を崩しやすくなるのです。
ただし、入れ歯をつける時間が長いと、歯ぐきに負担がかかったり、留め金をかけている歯に負担がかかり、傷めてしまうこともあるので、就寝中に入れ歯をつける場合はお風呂に入っている時間や家にいる時間に30分〜1時間は外して、歯ぐきなどを休めるようにしましょう。
阪神淡路大震災、東日本大震災を経験した方の中には、突然のアクシデントに寝てる時でも入れ歯をつけていた方が良いと感じられた方が多かったそうです。その観点からも入れ歯はつけておやすみ頂くのが良いかと考えます。
ただ、保険の入れ歯はつける時間が長いと、留め金をかけている歯や残っている歯に悪影響を与えてしまう事が多いので、かかりつけの歯医者さんにご相談にくださいね。

入れ歯の取り扱い外伝①ポリグリップの使い方

本来、ポリグリップがなくても入れ歯がしっかりお口の中に保持できていれば良いのですが、それが難しい場合は、ポリグリップなどの入れ歯用接着剤を使用することも必要です。
ですが、適切な量で使っている方は少なく、みなさん、取れないようにと多めに使用する方がほとんどです。

チューブタイプの接着剤は、下の図のように５ミリずつほど３〜５箇所に塗っていきます。
このとき、入れ歯の内面はティッシュなどで乾かしましょう。入れ歯が濡れているとつきにくいです。

洗うときは接着剤をしっかり取りましょう。
お口の中にも取り残しがあると、汚れが層になって、不衛生です！

入れ歯の取り扱い外伝②口の中にもカビがはえる

ずーっと入れ歯をつけっぱなしにしていると、お口の中でバイ菌が繁殖して、口腔カンジダ症（お口の中のカビ）を発症してしまいます。

入れ歯がヌルヌルしているときは、バイ菌が繁殖しています。ヌルヌルが取れるよう、しっかり洗いましょう！！

入れ歯の取り扱い外伝③歯石や着色もつく

入れ歯には歯石もつきます。着色もつきます。
細菌がついた入れ歯をお口の中で何日も使うことを想像してみてください。
食器を洗わずに何日も食べ続けている人がいたら、みなさんならどう思いますか？
『洗えばいいのに』『汚い』など、不衛生なイメージが湧くのではないでしょうか。

そんなときはぜひ、歯医者さんの専用洗浄剤で洗浄しましょう。
『入れ歯の汚れが気になる』と伝えてくださったり、こちらから入れ歯の洗浄をご提案した際は、遠慮なくきれいにしてもらいましょう！！

まとめ

入れ歯を保管するときは、
□水洗い（熱湯、歯磨き粉は使わない）
□専用のブラシを使う
□水につけて保管する
□寝る時はつけて寝る
□ポリグリップは控えめにつけましょう
□洗わないとカビがはえる！
□入れ歯も天然歯と同じように歯石や着色がつく！

以上のことを意識して、入れ歯を使いましょう！！