Column
コラム
歯科医院で出来る食育の話
- 2023年10月2日
- コラム
みなさん、こんにちは!
前回はキシリトールのお話をさせていただきました。
今回は、私達歯科衛生士から、みなさんにお伝えできるお話をしていきたいと思います。
まずは、乳幼児期のお子さんのお話。
乳幼児期のお子さんを持つ保護者の方は、たくさんのお悩みを抱えています。
『食べムラ』『偏食』『小食』など、食に関してだけでも、悩みは尽きません。
乳幼児期に知っておきたいこと
①いろんな味覚を味わう
好き嫌いがなく、なんでも食べられるように、色んな味覚を味わおう。
食材に関しては、旬のものがより食事をおいしく感じられるかもしれません。
そして、味付けは濃くしない。塩味、甘味、香辛料の強いもの、油の多いものなどは控えましょう。
②間食を上手に取り入れていこう(間食はおやつではない)
乳幼児期の身体は、必要な栄養を3食(朝昼晩)で補うことは難しいです。(胃が小さいため、一度に多く摂取できません)
ここが歯科医院で食事のお話をするときに、1番驚かれるポイント。
間食=おやつ ではないということ。
以前、保護者の方に、3日間のお子さんの食事を書いて頂いたことがありました。
3食の食事の合間に間食があるのですが、みなさんほとんどおやつを記入していました。
私達大人の感覚では、間食はおやつなのですが、お子さんにとっては、大事な栄養補給の時間です。
乳幼児期にお勧めの間食
ではいったいどんなものが乳幼児期におすすめの食材なのでしょうか。
保護者の方にあれだめこれだめばかりでは、お手上げになってしまいますよね。
私は次の食材をお勧めしています。
①エネルギー補給
おにぎり ふかしいも 甘栗
おにぎりは簡単に作れますし(100均のご飯ふりふりメーカーなどお子さんと一緒に作れるので、なお楽しい)
ふかしいもは、レンジで簡単に作ることができます。
甘栗は、甘栗むいちゃいましたもありますし、手に入れやすいです。
②ビタミンや食物繊維の補給
野菜スティック、くだもの野菜スティックやくだものも、スーパーで小さいものが購入できるので、食材が無駄になりません。忙しい保護者の方にもぴったり。
③カルシウム、タンパク質の補給
牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚
牛乳、ヨーグルトは乳幼児のいるご家庭の冷蔵庫には必ず入っているかなと思います。
チーズや小魚は、保護者の方も一緒に食べると良いですね。
④歯や顎の発達によいもの
さきほどでてきた小魚、するめ
するめは噛み応えのあるものになりますが、臼歯が萌えて、咀嚼力(噛む力)があることが大前提。
乳幼児期に食べにくいもの
お勧めの食材をお伝えしましたが、栄養素はとてもいいのに、咀嚼力が発達していないことで、食べにくいものがあります。
食べにくいと丸飲みになってしまったり、消化不良で吐いてしまうことも。
私も自分で経験済みですが、丸のみや早食いは肥満の原因になります。
(これは大人になってから本当に後悔しています)
乳臼歯が萌えるまで食べにくいものは、
①うすくてペラペラのもの
わかめ、レタス
②皮があるもの(口の中で分かれる)
グリンピース、トマト
③食塊をつくりにくいもの
ひき肉
④弾力のあるもの
こんにゃく
⑤においのきついもの
にら(うすくてぺらぺらもしている)
⑥唾液をもっていかれるもの
ゆで卵、パン
お子さんが、これらの食材を吐き出してしまうのなら、何かお口の中に問題があるのかもしれません。咀嚼力、乳臼歯が萌えてきてるか、しっかり観察しましょう。
まとめ
歯医者さんで、歯のこと以外を話すなんてと驚かれる方もいらっしゃいますが、歯を健康にするには、歯だけの話しをするだけでは、到底足りないのです。
そしてそれは、習慣がついてしまっている大人になってからでは遅いんです。
乳幼児期から、取り組んでいきましょう。
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