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コラム
詰め物・被せ物の寿命 自費診療⑤e-maxクラウン
- 2022年12月4日
- コラム
みなさん、こんにちは!
今回は【e-maxクラウン】についてお話していきます。
e-maxクラウン 耐久年数10年以上持つと言われている
みなさんはe-maxって聞いたことありますか?どんな素材かご存知でしょうか?
e-maxとは一体どんなものかというと、
イボクラールビバデントという会社が開発した、
ニケイ酸リチウムを主成分にした次世代のセラミック素材です。
硬すぎず、軟らかすぎないのが特長。
正式名称は「エンプレス・マックス」といいますが、私たちは「イーマックス」と呼んでいます。
(今回私もブログを書くにあたり、初めて正式名称を知りました(;´・ω・))
天然歯のような審美性と高い強度を兼ね備えた、バランスの良い素材です。
e-maxクラウンのメリット
・天然歯に近い透明感
・体に優しい
→生体親和性が高い、金属アレルギーの心配もありません
・メタルタトゥーを作らない
→歯肉が黒ずんでしまう心配もなし
・変色、変形、口臭の心配がない
→唾液を吸収しない
・歯と分子レベルで強固に接着する
→二次カリエスにもなりにくい
・歯と同じ硬さで噛み合わせの歯を傷つけない
→強すぎないので、編み合わせの歯の一方だけを削ってしまうことがない
・プラークがつきにくい
→ガラス素材で滑らかなので、表面に汚れがつきにくい
e-maxクラウンのデメリット
・金属に比べると強度に劣る
→ブリッジには不向きです
強度が少し弱いため、大臼歯にはおすすめしていません
・細かい色の調整が難しい
→前歯に使用すると違和感が出る可能性があります
・金属の被せ物に比べると削る量が多い
→ある程度の厚みが必要になるため、削る量が必要
治療時の患者様との会話から…
治療の選択肢をお話するとき、少し難しいお顔をされるのが、
e-maxクラウン、ジルコニアクラウン、オールセラミックの違いをお話するときです。
次世代のバランス素材e-max、象が踏んでも大丈夫なジルコニア、最も綺麗な被せ物オールセラミック。
どれが最適なのか、本当に悩むところです。
中には、1週間悩んで悩んで、先生と相談して決める方もいらっしゃいます。
症例にもよりますが、どの素材もそれぞれメリットデメリットがあるので、
患者様もしっかり悩んで考えて決めていくのがよくわかります。
メンテナンス時や、治療の合間にもし自費にしたら?などお話をすることも多いです。
治療のご提案
当院では小臼歯の治療にご提案させていただいております。
大臼歯は大きな負荷がかかり、割れてしまうリスクがあるためジルコニアクラウンをお勧めします。
また、ブリッジは破折してしまう恐れがあるため、e-maxはおすすめしていません。
前歯に関しても、複雑な色付けに限界があるため、オールセラミックの方が審美性に優れています。
おすすめポイント
e-maxは審美性、強度、耐久性に優れた素材です。
自然で白く耐久性にも優れた歯を入れたい方、金属アレルギーの方におすすめです。
おすすめできないポイントは金属の土台が入っている歯には、
e-maxは透明度が高く金属の色が透けてしまうため見た目を損ねてしまいます。
患者様にとって最適な被せ物は歯の状態や噛み合わせ、治療する歯の部位、本数によって異なります。
どんな素材にもメリット・デメリットはあります。
それぞれの特長をしっかり理解して、相談してカウンセリングを繰り返しても大丈夫。
納得のいく治療を受けていただけるよう、しっかりサポートさせていただきます。
それと、詰め物や被せ物をする上で大事なことがあります。
それは、歯肉が落ち着いていること。
歯肉が腫れた状態で詰め物や被せ物をつけると、
歯肉が落ち着いたときに隙間ができ、むし歯や歯周病の原因になります。
全ての治療に言えることですが、歯肉が健康な状態を保つことができて
初めて良い治療が成立すると私は思っています。
歯を削って治療するのは先生ですが、歯科衛生士も重要な役割を担っていることを
このコラムで再確認させていただきました。
次回は【フルジルコニアクラウン】についてお話します。
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