尼崎市、園田駅徒歩2分の歯医者|アキ歯科クリニック

MENU

Column

コラム

歯にヒビ!歯が割れることってある?

Clenched jaw in sleep, a sign of stress the intimate side-view shot. Highlights bruxism concerns in today's high-stress lifestyles

Pocket

みなさん、こんにちは!
今日は歯のヒビ割れについて、お話していこうと思います。

歯はどのくらい硬いのか

ヒビの話をする前に、歯ってすごく硬いのに、ヒビ割れるんだ!と驚きませんでしたか?
物の硬さはモース硬度(10段階)で表されていて、歯の硬さ(エナメル質)は『モース硬度7』です。
ちなみに鉄の硬さは『モース硬度4』、歯と同じ硬さのものは『水晶』で、1番硬いものは『ダイヤモンド』です。
歯を削る道具には、ダイヤモンド結晶が使用されています。(歯より硬くないと削れませんもんね。)

と、少しお話が逸れてしまいましたが、歯はとても硬く、人体の中では1番硬い組織です。
そんな硬い組織にヒビを入れる原因、知りたいですよね?

ヒビ割れの原因

歯にヒビが入る原因は1つではありません。
歯ぎしり、食いしばり、いびき、噛み合わせ、といった、様々な力です。

一般的に人の噛む力は自分の体重と同じくらいと言われています。夜間寝ている間の歯ぎしりに至っては、顎骨に500〜1000kgの力、歯に対しては250kgほどの力がかかっていると言われていて、食いしばりは普段噛むときの3倍ほどの力がかかっていると言われています。
そんな力が加わっていたら、ヒビも入りますね…

ヒビは見た目でわからないことも

歯のヒビは、歯と歯の間に入ることも多く、また、とても小さな小さなヒビから始まるので、本人が気づかないうちにヒビ割れしていることも多いです。

ヒビが入るとどうなる?

エナメル質にヒビが入ると、そこからむし歯が進行してしまうことがあります。
ヒビ割れが根まで到達してしまった場合は、根の先にバイ菌が侵入し、膿がたまったり、被せ物をしている場合は、被せ物ごと外れてしまったりします。
むし歯治療をしている歯は、天然歯に比べて弱くなっているため、被せ物がヒビ割れを進めてしまったり、ヒビだけで済まず、割れてしまったり、折れてしまうこともあります。

ヒビが入ったときの症状とは?

神経がある歯と神経がない歯で異なる症状が出ます。

神経がある歯

ビビッとくる、電気が走るような痛みが走ります。
(私も経験済みですが、しばらく何も噛めませんでした)
知覚過敏が起こることもあります。

神経のない歯

神経のない歯は脆く、根の先まで割れてしまっていることも多いので、腫れたり、膿が出たりする症状も出てきます。

歯のヒビは放置して良いのか?

歯にヒビが入った場合、自然に元に戻ることはありません。(体の骨とは組成が違います。)
歯のヒビは再石灰化で治ることはありません。
自然に元に戻ったら、むし歯も治せてしまいますし、抜いた歯も生えてきちゃいます。
そして、歯のヒビの具合によっては、むし歯治療をしたり、最悪の場合は抜歯をしなければならなくなることもあります。

ヒビが入ったときの治療

ヒビの程度が浅い場合は、経過観察をすることもあります。
知覚過敏の症状が出ている場合は、歯のコーティングをします。
むし歯が確認された場合は、むし歯の治療、ヒビ割れが大きく、縦に割れてしまっているような場合には、抜歯を検討します。

ヒビを治療するよりも、ヒビを作らないようにする、ヒビ割れが進行しないように対応することが大切です。

噛み合わせが強かったり、食いしばりなどで知覚過敏の症状が出てきた場合には、早期のマウスピース装着をお勧めすることもあります。
決まった歯にだけ力が加わってしまう場合は、噛み合わせを調整することもあります。

なるべく歯を失わないように、予防することが大切です。

歯を守ろう

自分で出来る対策は、必要以上に歯と歯を接触させないようにすること。
前回までのコラムにも書きましたが、舌を正しいポジション(スポット)におくことで、歯を接触させることを防ぐことが出来ます。
そして定期検診を受けることが、早期発見、早期治療に繋がります。