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コラム
保険診療で出来る白い歯 【CAD/CAM冠】
- 2023年8月9日
- コラム
みなさん、こんにちは!
今回は保険診療で出来る白い詰め物・被せ物のCAD/CAM冠について、お話をしていきます。
みなさん、CAD/CAM、なんて読むかわかりますか?
この被せ物は【きゃどきゃむ】と言います。
CAD/CAM冠 耐久年数2〜3年
まずはこの被せ物の説明からさせてください。
CAD/CAM冠は2014年に歯科で適用されるようになりました。
当時の適用部位は小臼歯のみ。
被せ物(インレー、メタルクラウンなど)手作業で作製されていますが、このCAD/CAM冠は製作工程の一部をコンピュータに置き換えるシステムで、作業の効率化や安定した品質を提供出来る様になりました。
当時は保険で小臼歯の治療といえば銀歯でしたので、CAD/CAM冠が出てきた時は、保険診療でも審美面をカバーすることができると、大変喜んだ記憶があります。
今思えば、この頃から歯科でのデジタル化がどんどん進んだのかなと思います。
現在では、前歯から第一大臼歯までと、ほぼ全ての歯に適用できるよう保険が改正され、保険診療においても、より審美的に満足できる結果を得られるようになりました。(条件付きの部位もあります。)
CAD/CAM冠のメリット
- 保険診療で白く出来る
- 金属アレルギーにならない
- セラミックとプラスチックを混ぜた素材で出来ているので、セラミックより割れにくく、プラスチックより硬い
CAD/CAM冠のデメリット
- 欠けるではなく、割れる
- プラスチック素材なので、外れやすい
- 白いけれど透明感がない
- プラークがつきやすい
- 経年劣化で変色する
治療時の患者様との会話から…
『保険でも白く出来るの??』
『いまは自費にする予算がないから、一旦この治療法でしようかな』
CAD/CAM冠が保険診療で適用化されたことで、保険でも白い歯がつけられるという、審美面での満足度が高くなったことは確かです。
ただ自費に比べると、やはり透明感や耐久性が劣ります。
噛み合わせがきつい方や歯ぎしりがある方には、脱離(ダツリ…外れてしまうこと)や割れてしまうリスクが高いため、お勧めしません。
セラミックとプラスチックを混ぜたものなので、プラスチックよりは良いという感覚が正しいかなと思います。
被せ物そのものを比較してみると、金属の前装冠より分厚いです。
やはり金属は硬く、強い素材なので薄いですが、CAD/CAM冠は耐久性を維持するために分厚く設計されています。
ということは、金属の被せ物よりも歯を削る量が多いことがわかります。
保険診療でCAD/CAM冠にすることは、銀歯を装着するより審美面ではメリットが大きいと感じます。
ですが長い目でみると、自費との違いは大きいですね。
私が自費と大きく違いを感じるのは、
①歯を削る量
②変色
③分厚さ です。
①は模型上でもわかりますが、診療補助をしている際にも土台の大きさをみることができるのですが、銀歯に比べると、土台の大きさは少し小さくなっていますね。
②は、CAD/CAMを装着して1年以上経過した方の定期検診をした時に、少し変色している方もいらっしゃいます。(喫煙習慣がある方など)
ただ、これは喫煙習慣を改めるなど早期に変色を招く習慣を変えれば良いと思います。
それが難しくて、でも見た目をきれいにと希望される場合は、長い目で見ると、やはり自費をお勧めします。
③は歯石除去を行う際、歯肉との境を触る時に自費に比べて分厚さがあるため、歯垢を感知することが多いですね。
まとめ
CAD/CAM冠は保険診療で審美面を整えたいという方には、とても良い治療法だと思います。
メリット、デメリット、料金などを理解した上で、ご自身に合った治療を選択していきましょう!
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