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詰め物・被せ物の寿命 自費診療②セラミックインレー
- 2022年11月13日
- コラム
みなさん、こんにちは!
今日は詰め物・被せ物の寿命 自費診療②セラミックインレーについて、お話していきます。
セラミックインレー 耐久年数10年以上と言われている※メンテナンスをしっかりしていた場合
自費の白い詰め物といえば、セラミックインレー。
最近ではジルコニアインレーなど素材も増えてきていますが、
初代白い自費の詰め物といえば、セラミックインレーでした。
セラミックとは、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、陶材のことです。
セラミックインレーのメリット
・透明感があり、歯と馴染みやすい
→透明感があるので、色の調整がしやすくとてもきれいな仕上がりです。
・金属アレルギーを引き起こさない
→陶材でできているので、全く心配いりません。
・吸水性がないので、変色、変形、口臭の心配がない
→金属のように、匂いを気にする必要もありません。
・歯との接着性に優れている
→2次カリエスになりにくい
・表面に光沢がある
→プラークがつきにくい
セラミックインレーのデメリット
・強度がやや弱い
→陶材なので、強い衝撃に割れることがある。
・歯を削る量が多い
→強度や接着性を保つため、削る量が多い。
治療時の患者様との会話から…
『昔に治療した銀の詰め物をやりなおしたい』
最近では、審美面に気を遣われる方が増えてきており、
以前に治療したメタルインレーをセラミックインレーに変える方も多くみられます。
ただ、ここで一つ注意点があります。
一度治療している個所は、より深く削らなくてはならないため、
元々神経に近いむし歯で治療している方は、
神経の処置が必要になってくることもあります。
神経を触ることなく、処置ができるかどうかは先生が判断しますので、
気兼ねなくご相談ください。
イラストをみても、左のメタルインレーより
右の白いセラミックインレーの方がきれいにみえますね。
治療のご提案
白い詰め物をご希望の方、金属アレルギーの方、メタルタトゥーが気になる方にご提案します。
ですが、歯ぎしりのある方、くいしばりのある方には割れる可能性があるためお勧めしません。
そのような症状がある方には、ジルコニアインレーをお勧めしています。(次のテーマです)
おすすめポイント
笑って見える奥歯の治療にお勧めします。(私のお勧めは下の歯の小臼歯)
大臼歯は噛んだ時の負担が大きくかかるため、
セラミックインレーは奥歯でも小臼歯がお勧めです。
患者様の歯と区別がつかないくらい、きれいな仕上がりですので、
セラミックインレーを入れた際にはぜひ大きなお口で笑って頂きたいです。
実際、治療を終えられた方はみなさんとても素敵な笑顔で帰られます。
治療の最中はすこし心配そうなふあんそうなお顔でいらっしゃるのですが、
あの笑顔をみると私達も、治療をお勧めして良かったと実感します。
何度も言いますが、セラミックインレーは本当に天然歯に色調も近く、審美性に優れています。
このような自費の話をすると、歯科業界の進歩、歯科医院に来院される皆様の意識の違い、
時代の流れを感じることがあります。
治療でいえば、昔は今のような優れた接着剤や材料も少なく、
詰め物をしても脱離や2次カリエスも多くみられました。
ですが現在は、より強固で機能性に優れた接着剤や材料がどんどん開発され、
より確実に、そして2次カリエスを生みにくい治療が確立されてきています。
患者様も昔は、安く早く治るように、将来のことよりもいま目の前の問題を解決してほしい、
審美面や2次カリエスのリスクなどは二の次だったのですが、
今の時代は、よりきれいに、健康でありたいという意識の高さが見受けられます。
そのニーズに合わせて、診療を提供できるようこれからも時代に敏感に、
丁寧に診療をしていきたいと思います。
次回はジルコニアインレーについてお話したいと思います。