Column
コラム
治療の順序(流れ)について
- 2022年2月26日
- コラム
今回は当院での治療の流れについてを説明させて頂きます。(大まかな流れになります。例外もございます。)
当院では痛みやお困りごと(主訴)がある場合はその主訴をまず治療させて頂きます。
検診を希望される方に対しては、特に主訴がなければ、まずは虫歯があるかどうかや歯ぐきの検査などをさせて頂き、患者さんに説明・相談してから優先度の高い治療から先に行わせて頂いております。その際、ご希望が有ればそのご希望の治療から先にさせて頂くこともあります。
ただ、一般的には虫歯があったとしても、緊急性がなく短期間では痛みが出なさそうで、実際現時点でもしみたりなどの痛みがなく、歯ぐきの治療が必要な場合は、歯ぐきの治療(歯周治療)=歯周病の治療を優先させて頂きます。
主訴の治療が終わった患者さんに対しても同様です。
初診時に詳しく説明させて頂くこともありますが、初診時にお時間の都合や資料をもう少し集めてからでないと説明出来ない場合や踏み込んでお話をさせていただかない方が良いと判断した場合は、後日お時間を頂き、現在の口腔内と口腔周囲の状況説明と今後の治療についての説明をさせて頂きます。
検診やクリーニング(歯石除去や着色除去)をご希望の方の場合
- 視診
- パノラマX線写真撮影またはデンタルX線写真撮影
- 歯周組織検査
- 口腔内写真撮影
を必要に応じて検査させて頂きます。
視診
視診では、
- ある程度の虫歯の有無
- 歯ぐきの状態
- 口腔衛生状態(歯磨きが出来ているか、歯石がついてないか、また歯に合わなくなった詰め物や差し歯などが原因で磨きにくくなっていないか)
- 舌や頬の内側などの粘膜や軟組織の状態
- 噛み合わせや歯並びの状態
- 口腔乾燥があるか
などをみます。
X線写真撮影
X線写真撮影では、
- 視診では見えない虫歯を確認するため、また虫歯の深さを見るため
- 歯槽骨(歯を支える顎の骨)の状態やその周囲の骨の状態
- 顎関節(上顎と下顎の骨の関節)の状態
- 歯ぐきの腫れや赤み、舌や口蓋や頰粘膜などの軟組織の状態、
- 歯の状態(虫歯や詰め物・差し歯の状 態、)、
- 歯石の有無やその状態、プラークの状況
- 歯並びや噛み合わせの状態
などを確認する事ができます。
パノラマ(全体がうつるレントゲン写真)では、大まかに全体が確認でき、デンタルX線写真では部分は一部ではありますが、パノラマより詳しく確認することが出来ます。
また、顎関節の状態を確認するレントゲン写真も必要によっては撮らせて頂く事もあります(事前に承諾を得てから撮影致します)。
△金属部分は真っ白にうつるため、金属の中に虫歯ができている場合はレントゲン写真でもわからないことがあります。
歯周組織検査
歯周組織検査は大まかにいえば、歯ぐきの状態を詳しく知るための検査です。
レントゲン写真では骨や歯などの硬い組織を知るための検査ですが、歯周組織検査は歯の周りのやわらかい組織(軟組織)を調べます。
歯と歯ぐきの間にプローべという器具を入れます。その器具の入っていく深さや挿入時の状態により歯ぐきの状態を知ることができ、X線写真と合わせることで歯周病の進行状況を知ることが出来ます。
また、差し込んだ時に出血する場合は歯ぐきの炎症の度合いも知ることが出来ます。
さらには、プローべを入れた時の感触で、歯ぐきの中の歯根の状態を知ることもでき、歯ぐきの中に歯石が付いているか、虫歯がないか、歯ぐきの中にプラークが付いていないか炎症の有無なども知ることが出来るのです。
口腔内写真撮影
口の中の写真を撮らせて頂きます。
基本的には痛みなどの主訴がある方は初診では撮影しませんが、状況によっては撮影させて頂いております。
口の中の状況を患者さんと私たち医院スタッフが共有するのですが、口腔内写真があることでさらに深い情報共有が出来ます。また経過により何回か撮影することで経過が一目でわかりますので、患者さんに治療の様子や結果を一目で再確認して頂けます。
口腔内写真を患者さんに見てもらうことで、患者さん自身がご自身の口の中を把握してもらいやすくなりますし、私たち医院スタッフも多くの情報を得ることが出来るのです。
などを見て頂けます。
まとめ
痛みや腫れなど早急に治療をすべき所をまず治療させて頂きますが、その後は必要と考える治療を提案させて頂きます。治療法は一つではない場合もあり、考えられる治療をお伝えして、相談しながら選んで頂く形になります。
虫歯治療より歯周病治療を優先するのは、歯ぐきが腫れていると、虫歯を治療する際に歯を削るタービン(ドリルのような器具)から噴射される風や水で歯ぐきが出血する事があります。歯ぐきからの出血があると、プラスチックの詰め物はきれいにつかずすぐに外れやすくなったり、型取りも正確に出来ない事があるため、まずは歯ぐきの状態を整えてから虫歯治療をする事が望ましいです。
歯肉炎や歯周炎を放置しておくと、静かに病状は進行して行きます。歯周病で失ってしまった歯を支える骨はなかなか回復が難しいので、早期発見・早期治療が鍵となります。
歯周治療は地道で進行具合によっては長くかかりますし、一度治しても再発しやすい疾患ですので、定期的なチェックも必要になります。
治療や治療の流れに関して疑問などがありましたら、どうぞ遠慮なくお問い合わせください。
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