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キシリトールについて

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック キシリトール

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尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック キシリトール

みなさん、こんにちは!
前回、むし歯になる4つの条件についてお話しましたが、今回はキシリトールについて、掘り下げてお話したいと思います。

前回キシリトールはむし歯を作らない甘味料とお話しました。
改めて、キシリトールとはどういったものなのか、紐解いていきましょう。

キシリトールとは

白樺や樫の木の糖分から作られる糖アルコールの一種で、砂糖と同じ程度の甘さがあります。
キシリトールは海外、特に北欧諸国で流行し、今現在では日本でもガムやタブレットとして販売され、
愛用している方も多いかと思います。
知っていますか?
キシリトールは冷却効果もあり、夏用の寝具に使われていることもあるそうです。
食べるだけでなく、生活の中にもキシリトールは馴染んでいます。

なぜキシリトールはむし歯の原因にならないのか?

キシリトールは酸ができません。
そしてキシリトールの甘みが強いので、唾液も出やすくなり自浄作用の効果も高まります。
キシリトールにはむし歯の発生を防ぎ、進行を妨げる効果があるのです。
キシリトールは酸を作らないとお話しましたが、糖アルコールは酸性に傾き、歯から溶けだしたミネラルを補修する作用もあります。
キシリトールは唾液作用と再石灰化を促進する2つの大きな効果でむし歯を防ぐことができます。

むし歯菌は目が悪い?

むし歯菌は糖質をエサに酸を作り出しますが、キシリトールは酸を作らないとお伝えしましたね。
実はむし歯菌はキシリトールとお砂糖の区別がつかず、キシリトールをエネルギーにしようと取り込み、違うと気づいてまたエネルギーを使って体外へ出し、またエネルギーを使って取り込む、を繰り返します。
このようなエネルギーの使い方を無益回路といいます。

いつも私が患者様に説明させていただくのは、むし歯菌は砂糖とよく似たキシリトールを餌だと思って取り込みます。
ですが、エネルギーにならないので、むし歯菌はお腹も満たされず、どんどん弱っていきます。
そうすると活動できなくなって、むし歯菌は動けなくなるのです。

これは、私の個人の意見ですが、機械やハブラシで歯垢を除去する時に、キシリトールを食べる習慣がある方の口の中の歯垢は、お砂糖を摂取する機会が多い方に比べて、さらっとしていて、軽い気がします。
ネバネバしている歯垢を取るよりも、簡単に除去できるんです。

いつのまにか身についたことですが、口の中を見ると、どんな食べ物が好きそうで、どんな生活を送っているのか、大体わかります。
患者さんに話すと、
『え、どこかで私生活みた?』
などと驚かれる事もありますが、口の中は、生活を物語ってくれるんです。
さぁ、話をまた元に戻しますね!

キシリトールは身体にも良い

糖アルコールの良さは歯への効果だけではありません。
糖アルコールは、体内への吸収速度も遅いため、血糖値の急上昇がなく、代謝するのにインスリンも必要としませんので、糖尿病の方でも甘味を十分に味わえるものになっています。

どんなキシリトールでもいい?

タブレットやガムの表記に、キシリトール配合と書いてある商品が数ある中で、その商品にいったい何%キシリトールが入っているか、見たことはありますか?
実はほんの数%しか入っていなくても、入っていればキシリトール配合と言えます。
ノンシュガーやシュガーレスみたいな書き方も似た感じですね。

推奨するキシリトールは、50%以上の高濃度のもので、砂糖などの甘味料が含まれていないもの。
お口の中での持続時間の長い、タブレット、ガムが良いです。

キシリトールは何歳から?

子供用のキシリトールタブレットは、乳臼歯(奥歯)が生えてきた1歳半くらいが与える目安です。
奥歯が生えてきてから、与えるようにしましょう。
キシリトール100%であれば、ハミガキ前でも後でも摂取OKです!
ただ、気をつけなければいけないことは、お腹が緩くなることがあること。
そして、小さい頃からのタブレットやガムの習慣が、大きくなっても残った場合、キシリトールではなく、お砂糖がたっぷりのものに変わってしまうことです。
習慣だけが残り、お砂糖たっぷりのガムを食べてしまうと、むし歯になるリスクが高まってしまいます。
親御さんの管理が重要です。

まとめ

キシリトールはむし歯予防に効果的なアイテムですが、キシリトールだけでむし歯にならないわけではないので、しっかりハミガキをしましょう!