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歯に強い、弱いはあるの?

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 歯を丈夫に

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尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 歯を丈夫に

みなさん、こんにちは!
前回はむし歯を予防するキシリトールについてお話しましたが、
今回は、そもそも歯の質に強い、弱いはあるのか、お話したいと思います。

みなさんは、強い歯ってどんな歯だと思いますか?
逆に弱い歯ってどんな歯でしょう。
想像できますか??
そして強いか弱いかは、いつ決まるのでしょう。

まだ私たちがお腹の中にいる頃から、歯は作られていて、
歯の質もまた、決まっていくのです。
まずはお腹の中の胎児のころのお話をしていきましょう。

歯の芽ができるまで

妊娠7週目くらいから、乳歯の芽、歯胚(しはい)が作られはじめ、
10週目くらいには乳歯がほぼ揃っていきます。
14週目くらいからは永久歯も作られ始めます。

妊娠初期には、胎児の身体を作る大事な時期とされており、
歯科受診も積極的な治療ではなく、安定期や出産後に行うようになっています。

そして、14週目以降は胎児の形成中の歯は、石灰化が始まっていきます。
妊娠4〜5ヶ月くらいの初期から中期にかけてのお母さんの健康状態や、
食事の内容が、胎児の歯や身体に影響を与えることがわかりますね。

産まれてくるまでに作られる歯の強さは、
歯の形成期間中に、どれだけ石灰化が進んだかが決め手になると言われています。
マタニティ歯科検診でもお伝えしていますが、
歯の石灰化には、ミネラル成分である、リンやカルシウムが重要です。
カルシウムは、歯だけでなく、骨を作るために必要な栄養素となっていますので、
乳製品や海藻などから摂取するといいです。

歯の質が弱い、エナメル質形成不全

エナメル質形成不全とは、歯の白く硬い部分である、エナメル質がうまく形成されていない状態のことです。
エナメル質が薄かったり脆いと、歯の色が茶色く見えて、むし歯にもなりやすいです。
エナメル質がないと、象牙質が見えてしまいます。
象牙質は柔らかく、むし歯菌もどんどん掘り進めてしまうため、むし歯になりやすく、進行も早いと言えます。

歯の質が弱くなってしまう原因

①遺伝的なもの

ご両親にエナメル質形成不全がある場合、お子様に遺伝することがあります。

②外傷などの局所的なもの

歯の成長時期に外傷を受けたり、乳歯の時に大きなむし歯になってしまった場合、永久歯の発育に影響を与えてしまうことがあります。

③全身的なもの

先程お話した胎児の時期の栄養不足や、代謝異常によるもの。この場合、局所的なものと違い、何本か対照的にエナメル質形成不全となることが多いです。

歯の質を強くするために出来ること

①フッ素塗布

歯科での高濃度のフッ素塗布や、ご自宅でのセルフケアでのフッ素の導入。(歯磨き粉や洗口剤)

②歯科治療をする

エナメル質の代わりに、レジンと呼ばれる材質のものを充填します。
また、前歯など審美面も考慮する場合は、被せ物をするという選択肢も出てきます。
被せ物については、これまでのコラムにも記載していますが、審美面や将来の二次カリエスを考えると、保険でも出来ますが、経済的に余裕がある場合はセラミッククラウンを選択すると天然歯と変わりなくきれいな歯に仕上がります。

もし歯の質が弱くなってしまっていても、むし歯を予防することは可能です。
逆に強いからといって、適当にハミガキをしていれば、当然むし歯になりますし、歯周病になるでしょう。

治療をみていると、もちろんむし歯にも歯周病にもなってしまっている方も多くみられますが、歯の質が強い方はやはり歯周病の傾向がありますし、歯の質が弱い方はむし歯の傾向があります。
メンテナンス中も、歯周病に特化した歯磨き粉を勧める方と、むし歯予防に特化した歯磨き粉を勧める方など傾向に合わせて対応しています。

ご自身の歯を守れるように、自分のお口の中の状態を知って、正しい予防をしていきましょう!