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知ってほしい、【唾液の役割】

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以前、口呼吸をすると唾液が減り、乾燥するというお話をしましたが、今回は唾液について、詳しくお話ししようと思います。
早速ですが、みなさんは唾液の役割をいくつご存知ですか?
大きく知られているのは、お口を潤す『保湿』でしょうか。
実は唾液には、何役もの役割があります。
そして、唾液は私たちの健康を大きく左右する作用を持っているのです。
まずは、唾液がどんなものかお話ししましょう。

唾液は主に3つの唾液腺(耳下腺・舌下腺・顎下腺)から、毎日1〜1.5リットル分泌されています。

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 唾液について

歯科で唾液の検査を行う時に、唾液量を計測することがあります。

全体量は測れないので、
安静時は毎分0.3〜0.4ml
刺激時は毎分1〜2mlを基準としています。

唾液量が少ない場合、虫歯や歯周病を誘発する一因となります。
そして唾液は自律神経によって調整され、リラックスした状態ではサラサラな唾液が多くなり、ストレスを感じたり、緊張した状態では、ネバネバした唾液が多くなります。

みなさんも、何かの発表や大勢の前に立った時、口がカラカラでネバネバという経験があるのではないでしょうか。
乾燥は、口臭の原因でもあります。
では、ここから役割について解説していきましょう。

①自浄作用

唾液はお口の中の汚れを洗い流す作用があります。唾液が少なくなるとお口の中の細菌が繁殖し、先程触れたように、虫歯や歯周病を誘発します。

②虫歯を予防(再石灰化)

唾液には『カルシウム』や『リン』が多く含まれており、酸によって溶かされた歯の修復を行なってくれます。私たちの歯は、脱灰と再石灰化を繰り返しており、バランスが崩れると脱灰が進んでしまいます。

③粘膜の保護

お煎餅を食べたりしても、粘膜が傷つかないのは唾液があるからなんです。
唾液の中でも『ムチン』という成分が活躍しています。発音をスムーズに出来るのも、粘膜が保護されているからです。

④味覚発現作用

食べ物の味が唾液に溶け込み、唾液が舌にある味蕾まで運びます。

⑤食べ物を飲み込みやすくする

食べ物を食べる時、お口の中で噛み砕き、さらに唾液と混ぜて食塊を作ることで、飲み込みやすくします。
パサパサなものを食べた後、水分を取りたくなるのも、わかりますね。

⑥消化を助ける

唾液の中にある酵素『アミラーゼ』が食べ物に含まれるでんぷんを分解して、胃で消化しやすくしています。

⑦抗菌作用

唾液には、『リゾチーム』などの抗菌作用の物質が含まれており、抗菌、殺菌の効果があります。
外からくるウイルスを、身体の中に入れないようにしています。

⑧お口のバランスを整える

通常、人の口の中はph6.8〜7.0で中性を保っています。食べ物を食べると、口の中はphが低くなり、酸性に傾きます。
酸性に傾いた口の中を中性に戻すことを、ph緩衝作用といい、唾液が酸を中和し、細菌の繁殖を防いでいます。
ステファンカーブと呼ばれるもので、虫歯を予防するために重要なものです。
いま挙げただけでも8つもの役割があります。

このように、唾液には私たちの生活や健康に欠かすことのできない役割が沢山あるのです。
もしいま、唾液が少ないかもと心配になった方がいらっしゃるようなら、大丈夫です。
唾液分泌を促す方法があります!
【唾液腺マッサージ】です!
最初にお話しした通り、唾液腺は、『耳下腺・顎下腺・舌下腺』の3つから主に出されています。
この3つの唾液腺を刺激することで、活発になり、唾液を分泌できます。

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 唾液について

簡単に出来るマッサージですので、みなさん是非やってみてください!
(耳下腺マッサージは、お口やのどの癌の治療後の方、不整脈をお持ちの方はお控えください。)

さて、今日は唾液についてお話してきましたが、唾液が私たちの身体にどれだけ大切か、お分かり頂けたでしょうか?
お口は健康の入り口、です。
みなさんの日常に、少しでも役立てることが出来ますように。
そして歯医者さんで沢山質問してください!お話しできるのを楽しみにしています!