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コラム
詰め物・被せ物の寿命 保険診療②メタルインレー
- 2022年8月15日
- コラム
みなさん、こんにちは!
前回はみなさんのお口によくある詰め物、CRについてお話しましたが、
今回はCRの次にお口の中にあるのではないかと思うメタルインレーについてお話していきます。
メタルインレー 耐久年数3〜5年ほど
これはCR治療よりも少し大きなむし歯で、噛み合わせや、噛み合わせと側面がむし歯になってしまった場合に、メタルインレーになることが多いです。
メタルインレーのメリット】
・保険適用で、安く治療できる
・CRより強度があり、奥歯の噛み合わせの負担に耐えられる
メタルインレーのデメリット
・銀の詰め物なので、見た目が悪くなる
・型取りをするので、2回来院が必要
・金属は熱を通しやすい性質のため、熱いもの、冷たいものを感じやすいことがある(熱いもの冷たい物を食べたり飲んだりした時にしみる痛むという感じになることがある)
・経年劣化により接着剤が薄くなり、脱離や二次カリエスを起こす可能性がある
・金属アレルギーになる可能性がある(今、日本で使われている金銀パラジウム合金という金属は世界的に見ると使われる国はかなり少なくなってきています。歯科先進国と言われる国は使っていませんし、他の国も妊婦さんには禁忌で使っていないという現状です)
治療時の患者様との会話から…
『最近歯に物が挟まると思ってた』『治療したのにしみる』『フロスをするとフロスが入りにくかったりひっかかったり切れたりする』
もう何年も前にメタルインレーの治療をした方で、このような症状がある方は、メタルインレーが不適合になっていたり、メタルインレーの下からむし歯になっていることがあります。
CRの記事でも書いておりますが、定期検診では、当院で治療歴のない歯でも、必ず予後を確認しています。
メタルインレーが不適合になっていないか、インレーの下からむし歯になっていないか。
さすがにメタルインレーの下を覗くことは出来ないので、症状があったり、怪しいなと思ったときは、必要と判断した場合はご提案して、小さなレントゲンで2次カリエスがないかどうかを確認させて頂いています。
治療のご提案
歯の側面を伴う少し大きなむし歯の場合
→保険治療でのCRよりむし歯が大きく、側面を伴う時はメタルインレーをご提案します。
笑ったら見えるような位置にメタルインレーが入ると審美的に良くない場合や、
自費をご希望の場合には、自費の詰め物もご提案しています。
おすすめポイント
メタルインレーは強度があり、奥歯の比較的大きい範囲のむし歯に適用されます。
CRでは補うことができない場合お勧めしますが、審美面ではどうしても銀になってしまうので、
上下の歯で笑うと見える個所は審美面で気になるという方には自費での治療をお勧めします。
メリットデメリットをご理解いただけたところで、
私の口の中にも2つメタルインレーが入っていると冒頭でお話しましたが、
なぜやりかえていないか、理由をお話しましょう。
①上の歯の噛み合わせなので見えない
②メタルインレーにする時点でメタルインレー適用ぎりぎりだったので、
やりかえるとなると削る量も多く、神経に近くなりしみる症状が出る可能性や、神経を取らなくてはいけなくなってクラウン(一部ではなく外側から被せるタイプの差し歯)への治療に切り替える必要性がでてくる
歯科衛生士なのにむし歯なんてと、とても恥ずかしくて、被せ物なんて最悪な展開すぎると、当時どうしても被せ物に抵抗があった私は、神経にだいぶ近かったむし歯を先生に残してもらい、メタルインレーにしてもらいました。
先生には、しみるリスクも説明してもらいましたが、自分の意思でメタルインレーを選択しました。
治療して10年以上経ちますが、アイスを食べたときや強くかみしめると痛いようなしみるような違和感がいまだにあります。
かみしめる癖もありますが、まだ一度も脱離していません。
耐久年数はとっくに過ぎていますが、メンテナンスや定期的なレントゲン撮影により、なんとか維持しています。
心配性の私は、痛くなると2次カリエスではないかとレントゲンを撮影し、なにもないことにいつもほっと胸をなでおろす、その繰り返しです(笑)
次にもし中でむし歯ができてしまったら、間違いなく被せ物になってしまうでしょう。
それを回避するためにも、日々のセルフケアと定期検診は欠かせません。
次回は保険診療③メタルクラウンです。
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