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フロスのはじまり

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みなさん、こんにちは!

前回はハブラシの歴史について追ってみましたが、そうなるとフロスが気になってしまって、今回はフロスのはじまりについて、追っていこうと思います。

【フロスのはじまり】

フロスのはじまりは1815年。いまから200年以上前のアメリカで、歯科医師のレヴィ・スピア・パームリーさんが『シルクの糸を使って歯と歯の間を清掃することが、疾患予防のために重要である』と唱えました。

シルクの糸が始まりだったんですね。

知りませんでした。

【フロスはメインの清掃用具】

200年以上も前から、フロスはメインの清掃用具であると、言われていました。

ですが、使いにくかったり、痛かったりと今も昔も同じことで悩んでいたこともあり、なかなか浸透しなかったんですね。

【フロスはいつ販売された?】

1882年にジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社がワックスのない絹糸の歯磨き糸を販売し始めました。

さすが、ジョンソン・エンド・ジョンソン!

1898年には、デンタルフロス第一号の特許を取得しました。

【チャールズ・C・バス博士!】

この博士は第二次世界大戦中に、絹製より摩擦が少なく、弾力や耐久性に富んだ切れにくいナイロン製のフロスを発明してくださいました!!

すごい!いまのフロスにとても近いですね!

この博士からも、歯間を清掃することがとても重要であることが提唱されました!

博士もまた、フロスはメインの清掃用具で、ハブラシは付随のものであると仰っています。

ここでまた一歩、重要性が強く伝えられたわけですね!!

【スウェーデンでも広く勧められてきたフロス】

ペール・アクセルソン博士をご存知でしょうか?

この方は多大な功績から『予防の父』と呼ばれているそうです。

スウェーデンにおいて、むし歯や歯周病が増えていく中、どうしたら減少させられるのか、原因を突き止めたのがアクセルソン博士です。

アクセルソン博士は、むし歯や歯周病に『リスク部位』があることを突き止めました。

そして、リスク部位を理解し、適切なセルフケアを教育したところ、むし歯減少率の世界記録を達成したんです。

【なかなか普及しない日本】

ようやくいま現在は、フロスを使う方が、というより予防に目を向けてくださっている方が多くいらっしゃる状況ですが、昔は痛くなったら治療して最終抜く歯科治療でしたので、なかなか普及しませんでした。

アメリカなどの洋画ではハミガキのシーンでフロッシング(フロスを通すこと)が日常的に描かれる場面もあるのに、なぜか日本には浸透しなかったですね。

それよりか、爪楊枝が浸透していた気がします。

【ハードルが高いフロス】

フロスといえば糸巻き型なのですが、これがまたコツが掴めなくて、よだれは垂れるし、上手く使えないしで、なかなかみなさんの手元には届いても、長く使っていただくことは難しい状況にまだあるのではないかと思います。

【まずはホルダー型から始めてみよう】

専用のホルダーにフロスが取り付けられているタイプ。

I字型とY字型があります。I字型は前歯に通しやすく、Y字型は奥歯に通しやすいです。

ちなみに私の推しはY字型のフロスです。

やはりむし歯も歯周病も奥歯の歯と歯の間が進行しやすいと感じています。

【習慣づけることが大切】

ほんとは、エクスバンドタイプと言われる糸巻き型で、唾液に触れると繊維が膨らむタイプがお勧めですが、最初からそんなレベルの高いものを使おうとすると、必ず挫折します。

まずはフロスを続けられている自分を褒めましょう。

使うことに慣れてきたら、レベルアップしていけば良いと思います。

何人もの方が挫折しているのをみています。。

そんな方にもY字型フロスはとってもおすすめです。

【海外に追いつけ、日本!】

ようやく、フッ素濃度が海外に追いついたように、フロスの普及も海外のように習慣化できると良いなと思います。そのために、歯科衛生士として、患者さんに寄り添い、適切なセルフケアをお伝えしていきたいと思います。