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むし歯になる時間帯はある?

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック 虫歯の女性

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みなさん、こんにちは!
前回は歯の質についてお話しました。
一旦ここでおさらいです。
むし歯になる4つの条件、覚えていますか?
正解は、【細菌】【歯の質】【食事(糖質)】【時間】です。
今回は時間についてお話しようと思います。

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック むし歯になる条件

時間といっても、何時から何時がむし歯になりやすい時間ではなく、むし歯が活動しやすい時間はこんな時!ですね。

時間のお話をする前に、まずお口の中の環境についてお話しましょう。

口の中の環境(ph)

お口の中のphは通常6.8〜7.0の中性です。
食べ物を食べたり飲んだりすることで、むし歯菌が糖質をエサに活動して酸を作り出し、口の中のphを酸性に傾けていきます。
歯が酸によって溶けていくこと、これを脱灰と呼びます。
食べ終わって次の食事までに、ハミガキや唾液の緩衝作用によって、歯から抜けてしまったミネラル成分を補い、修復することを、再石灰化と呼びます。
この仕組みをステファンカーブと言います。
(下記図参照)

尼崎市 歯医者 アキ歯科クリニック ステファンカーブ

むし歯菌が活動を活発にする時間が多ければ多いほど、修復作業が必要になり、やがて追いつかなくなります。
特にph5.5を下回ると脱灰が起こり始めます。
ここで少し唾液の話をします。

唾液には役割が多くあることを以前コラムにも書きましたが、唾液は自浄作用、緩衝作用、再石灰化促進の役割があります。
口呼吸であったり、高齢で唾液の分泌が少なくなっていたり、ストレスや不規則な生活で唾液の分泌が少ない場合、脱灰が進みやすくなります。
唾液ってほんとにいろんな機能があって、私たちの歯や身体を守るのに大切なものですね。
この唾液の働きで約1時間ほどかけて中性に戻って行きます。

わかりやすい例でいうと、
レモンや梅干しなど酸っぱいものを摂取すると、唾液が出ますよね。
これは、唾液の緩衝作用です。
想像しただけで、唾液が出てきました。笑

では、ここでみなさんに問題です。
食後のデザートはいつ食べるのが歯に良いでしょう?

  1. 食後すぐ
  2. 食後時間を空けてから
  3. いつでもいい

正解は①食後すぐです。
みなさん、正解できたでしょうか。
食後、時間を空けずデザートを食べれば、脱灰のタイミングが1回で済みますね!

歯に良くない食べ方

歯にとって1番良くないのは、ダラダラと飲食をすることです。
飴やガム、スポーツドリンクなどの飲料(原材料の最初の方に砂糖と書いてある場合は、砂糖が多く使われています。)をダラダラと摂取し続けると、常に口の中が酸性に傾いていることになるので、むし歯になりやすく、進行しやすいと言えます。

酸性に傾きやすい食べ物や飲み物の例をあげますので、参考にしてみてください。

酸性
ph2.1 レモン
2.2 コーラ
2.5 リポビタンD
3.2 グレープフルーツ
3.5 ポカリスエット
3.6 ヤクルト
4.3 ビール
5.5 午後の紅茶ストレート(脱灰が始まるph)
6.5 麦茶
6.8 牛乳
7.0 水
中性

間食はダラダラ食べずに時間を決めて、短時間に。
これが歯を守る時間のベスト行動です。

そして寝る前にも、むし歯になりやすい時間があります。
例えばお風呂あがりにph3.6のヤクルトを飲みます。
そのあとポカポカな身体ですぐに寝てしまうと、phが下がったまま、唾液分泌が寝ることで少なくなり、phを戻すのに倍以上の時間がかかってしまうので、むし歯になりやすい時間と言えます。
寝る前はなるべくお茶やお水を飲み、飲食後1時間以上空けてからお休みになることをお勧めします。(2時間以上空いてるといいです。)

朝起きたての口の中が臭うのは、口の中が乾燥して、細菌が活動しやすくなっているからともいえますね。

こういうお話をすると、お茶と水以外は飲んだらダメなのか。という質問も患者様からでてきます。

飲んではだめ、ではなく、うまく付き合ってほしい。です。
例えば、ジュースを飲んだ後、おやつを食べた後に、お茶やお水を飲む。これだけでも違います。
ハミガキができない時はうがいをする!
これだけでもしてみてください。口の中のベタつきや残渣もスッキリ流れてくれます!

まとめ

むし歯が活動しやすい時間は、食事と食事の間。
おやつやジュースをダラダラ飲むと、活動を活発にしてしまいます。
食後にお口の中の環境を整えることが、何よりの予防ということですね!