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コラム
補綴物(歯の詰め物)について②
- 2021年12月27日
- コラム
以前の補綴物(虫歯治療での詰め物)のコラムでは主に詰め物の材質の種類を書かせて頂きました。
今回は型取りをして作る詰め物(修復物)の形についてです。
材質の違いにつきましては、補綴物について①をお読みください。
インレー
比較的虫歯が小さい奥歯の場合、部分的な詰め物を作ります。基本的には神経が生きている歯が適応です。というのも、神経をとった歯は神経が生きている歯に比べ脆いのです。
その歯に力がかかってしまうと歯が割れる(破折する)可能性が高くなります。神経をとった歯に関しては基本的には周り全体を覆うタイプ(クラウン)の差し歯を推奨しています。
インレーも虫歯の大きさによっては小さいものから大きな範囲を修復するものまで様々です。
当院では、神経が生きている歯の外壁が虫歯で壊されてしまっている場合はこのインレーをお勧めしています。
※保険の場合 金属とレジン(プラスチック)を選択できますが、補強面で言うと金属がお勧めです。ただ、虫歯が深く神経に近い場合は、そのまま金属に置き換わると熱の伝わりが良くなりしみる場合あるため、深く削っているところはレジン(プラスチック)やセメントで熱の伝わりを遮断してからその上にインレーで修復します。
メタルインレー
※保険外 セラミック、ジルコニア、ハイブリッド、ゴールドなどがあります。
ゴールドインレー
セラミック、ジルコニア
クラウン
かなり大きな虫歯で、歯の大半を修復する必要のある場合は全体から包み込むような形で修復します。一般的にいわれている「差し歯」です。
クラウンは神経が生きている歯にも、神経をとった歯にも使います。
神経をとった歯に関しては、ある程度歯の壁がしっかり残っていたとしても噛む力により破折する可能性がある場合は、全体から包み込むように覆うクラウンで修復することが多いです。
特に歯ぎしりやくいしばりのある人は、過度に歯に力がかかるので、歯の破折する危険性が高まります。口の中を診査して、その可能性のある方には、クラウンでの修復をお勧めしております。
保険
メタルクラウン
金属と、歯の場所や条件によっては白い歯の色のクラウンも適応です。
保険外
金属ではゴールド、歯の色では、ジルコニア、セラミック、ハイブリッドなどがあります。
セラミッククラウン
ブリッジ
歯を抜いた後、その抜いたところに人工の歯を入れて修復する治療をお勧めしております。抜いたままにしておくと、周りの歯が移動して噛み合わせや歯並びが悪くなるだけでなく、磨きにくくもなるので歯周病や虫歯の危険性も高くなります。
歯の修復の種類としては大きく分けると義歯(入れ歯)とブリッジ(差し歯)とインプラント(人工の歯の根を顎の骨に打ち込んで修復する方法)です。
抜いた歯の前後(または左右、隣り)に歯があり、差し歯タイプを選択される場合はブリッジになります。
ブリッジは両隣りの歯が支えの歯になります。その歯を削り、抜いた歯の部分には作り物の歯を作り、連結した差し歯を作って、セメントでつけます。
★支えの歯を削る範囲を極力少なくする場合は接着ブリッジやインレーブリッジがあります。
○歯を削る量が少ないため、支えの歯を痛めにくい。
天然の歯の壁が多く残るため、見た目が良い。
△セメントの力だけに頼るため、脱離しやすい。
形が複雑になるので、歯磨きをしっかりしていないと、虫歯になりやすい。
★支えの歯が神経をとっている場合は、全体から包み込むクラウンブリッジをおすすめしています。
○全体を包み込むため、インレーブリッジに比べて外れにくい。
インレーブリッジに比べ歯と詰め物の境目が複雑ではないので虫歯や歯周病になる危険性は低い?!
△歯を削る量が多い。
※保険の場合 選んで頂けるものは金属のみです。また、基準があり歯を失った本数により支えになる歯の数が多く必要だったり、できない設計もありそもそもブリッジができないということもありますので、ご相談ください。
※保険外の場合 メタルボンド(金属の外側にセラミックを焼き付けたもの)、ジルコニア、ゴールド、前装冠(金属の外側にプラスチックの素材を貼り付けて見た目を白くするもの)などがあります。
保険では、歯の設計上認められないものも、自由診療ではさせて頂けることもありますので、ご相談ください。
ジルコニアブリッジ
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