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補綴物について④失ってしまった歯を補う方法〜ブリッジ編〜
- 2022年1月26日
- コラム
ブリッジについては補綴物について②でも書かせて頂きましたが、ここでは違った角度からお話させて頂きます。
ブリッジとは
連結した差し歯のことです。基本的には失った歯の両隣りに歯がある場合、両隣りの歯を削り失った歯のところに人工の歯を作り、両隣りの歯と差し歯や詰め物を連結させて、セメントで着けます。
失った歯の人工的な歯の部分をポンティック、両隣りの削って支える歯を支台歯といいます。
ブリッジの設計
ブリッジは失った歯の本数や場所によって支台歯が何本あったほうが安心か、どういった並びが良いかという法則(計算式)があり、保険ではその法則に則ったものだけが認められています。
最初に述べたように、基本的には失った歯の両隣りに歯がありその歯を削り、失った歯のところにはダミー(作り物)の歯を作り、連結させた差し歯や部分的な詰め物にします。
保険で認められないだけで、場合によってはブリッジにするのは可能な場合がありますので、ブリッジご希望の方はお気軽にご相談ください。
延長ブリッジ
失った歯の両隣りではなく片側にしか歯がない場合にでもブリッジをすることがあり、これを延長ブリッジといいます。
例えば下の一番後ろの歯を失ってそこに歯を補いたい場合には両隣りには歯がないので、基本的には(力関係の問題で)ブリッジを積極的にはお勧めしません。
ただ、そのままにしておくと、上の噛み合っていた歯が下の歯がなくなっているため時間が経つと挺出(下に伸びてくること)してしまうのです(歯は空いた所に寄ってくる性質があります)。挺出防止のためには、その上の歯が動かないようにする必要があり、上の歯を前(隣り)の歯と連結するというやり方があります。その歯が全く削ったことのない天然の歯であれば削りたくないと希望されることもあります。その場合、失った歯のところに飾りのような小さめの歯を作り、前の歯と連結させてブリッジを作ることがあります。
他の場所にも同様に両隣りに歯があっても片方の歯が削れない事情がある場合には延長ブリッジにすることがあります。
長いブリッジ
何本か歯を失ってしまっている場合、失っている歯の場所にもよりますが、支台歯を多くすることでブリッジにすることができます。
特に、歯周病で歯を支える骨が減ってしまい揺れている歯をブリッジにすることで他の歯と連結し、かつ噛み合わせを適切にすることにより、歯の揺れを少なくすることができます。
(失った歯の場所と本数によっては保険適応にならない場合もありますので、ご相談ください。)
ブリッジのお手入れ方法
セメントでつけてしまうので、今までのご自身の歯のように使っては頂けますが、歯ブラシだけでは汚れが取れにくくなるので、当院ではブリッジが入っている患者さんには歯間ブラシを使って頂くよう必ず説明し一緒に練習しています。歯間ブラシは様々な太さがあり、それぞれの歯の間の空間の大きさによって太さが変わります。適切なサイズの歯間ブラシを通すことによって確実に歯間部の汚れを取ることができるので、サイズを合わせることはとても重要になります。
まとめ
ブリッジはセメントでつけてしまうので、つけ外しのわずらわしさがなくつけているという違和感もほとんどないので自然ですが、支台歯に負担はかかっています。また、つけ外しができない分、連結部の汚れは歯ブラシだけでは取り切れないため、適切なサイズの歯間ブラシを使用することが必要です。
また、補綴物(差し歯や詰め物)なので、痛みなどの自覚症状や違和感がなくても定期的な検診やケアを受けることでより長く良い状態でブリッジを使って頂けます。
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