みなさん、こんにちは！

今回は、入れ歯をお使いの方に起きたトラブルについてお話していきたいと思います。

 

『歯を失ってしまうと、いま使っている入れ歯を作り直さなくてはならない』

 

呪文のように復唱して、これまで歯を大事にしてきたＡさん。ですが、ある日歯が折れてしまいました。

 

さて、入れ歯を使っている方に質問です。

歯が折れてしまったとき、どうしますか？

【入れ歯のスペア？】

Ａさんは長年使っていた入れ歯に愛着があり、大切にしていました。

ですが今回歯が折れてしまったので、作り直しをご提案。

ところでここでクイズです。

 

『新しい入れ歯が出来るまで、Ａさんはどうしたでしょうか？』

２択にしましょうかね！（優しさ全開です！）

①歯抜けのまま過ごした
②大切に使ってきた入れ歯を修理して、使えるようにした

ふむふむ、シンキングタイムです。

正解は②の入れ歯を修理して、使えるようにした。です。

新しい入れ歯が出来上がるまで、いまお使いの入れ歯に人工の歯を足して（この治療を増歯といいます）、今まで通り使えるようにするものです。

これで安心して新しい入れ歯を作ることができますね。

もし、新しい入れ歯に痛みなど不具合が出ても、スペアとして、修理した入れ歯を使うこともできます。

【スペアはずっと使えない？】

じゃあ、修理した入れ歯をずっと使えば、新しく作り直さなくてもいいんじゃないか？と思う方もいらっしゃいますよね。

入れ歯を修理した箇所は、つぎはぎのようになっていて、修理したところから割れてしまったり、ばい菌が溜まりやすくなってしまい、不衛生な入れ歯が出来てしまうことがあります。

何かあったときのスペアで使うには十分ですが、トラブルを起こす可能性を秘めている入れ歯になります。

今回は歯が折れて、人工の歯を足しましたが、入れ歯が割れても修理が可能です。ですが、そこからまた割れてしまうことは少なくありません。

修理を繰り返して、つぎはぎが多くなる前に、使える状態にして、新しい入れ歯を作成することが、長く安定して歯を支えることに繋がります。

【歯を足すことはその場でできる】

先生たちは、入れ歯に歯を足したり、割れた入れ歯を修理するのが上手です。

魔法でも使ってるんだろうかと思うくらい、きれいな仕上がり。

その場で修理する場合はチェアタイムは30〜40分でしょうか。

まれに、お預かりして修理することもありますが、そうすると１週間ほど歯がない状態になってしまいますので、治療法は相談ですね。

Ａさんは歯科医院に来院して40分ほどで、修理して使えるようになりました。

その後、数回通っていただいて、新しい入れ歯を作成し、不具合が出たときには、スペアの修理した入れ歯を使っていただいています。

【入れ歯は諦めない治療】

入れ歯は、欠けたり、割れたり、バネが取れても、修理が可能です。（バネの修理は型取りが必要なので、日数いただきます。まれに、修理の効かないバネもあります。詳しくはお問い合わせください。）

なので、おうちでトラブルが起こっても破棄したりせず、必ず歯科医院に持ってきてください。

入れ歯を作成するのに１カ月ほどかかることを考えれば、修理して使えるようにしておくことは、メリットしかありません。

【トラブルを回避するためには正しい使用法、保管方法を理解しておく必要がある】

これは、どんなものにも言えることですが、正しい使用法をしていなければ、トラブルの元になりますよね。

入れ歯は乾燥を嫌います。また、熱湯も使用不可です。どちらも変形する恐れがあります。

また、歯磨き粉でゴシゴシ磨くこともしてはいけません。細かい傷が出来てしまいます。

歯で噛み合わせて入れることも歪んでしまう原因になります。指で着脱してください。

新しい入れ歯が出来たとき、使用法など説明させていただきますが、その後わからなくなってしまったときは、質問してください。いつでもお気軽にお声掛けください。

入れ歯をずっと使えるよう、ご自身の歯と同じように丁寧に大切に扱いましょう！