Column
コラム
咬合診断〜噛み合わせや顎の不調を感じられる方へ〜
- 2022年2月16日
- コラム
当院では咬合(噛み合わせ)を重視しています。
噛み合わせ(咬合)の不調・不正があることで全身にも影響を及ぼすこともあるため、噛み合わせも当院の検診の際には確認して患者さんにお伝えしています。
歯並び
当院にも歯並びが悪いと気にされて来られる方がいらっしゃいます。上の歯並びだけ、下の歯並びだけをそれぞれで見た際には、
1.歯と歯の間に隙間がある
2.歯と歯の間に隙間がなく重なっている
3.歯が前や後に倒れるように生えている
4.歯が他の歯より明らかに背が低い(高い)
などです。
歯並びが悪いと見た目だけでなく磨きにくくなり、虫歯や歯周病の原因になりやすくなりますので、自分の歯がどうなっているのかを知って頂き、どのあたりが磨きにくいのか・どのように磨いたら良いのかなどを知っていただく必要があります。
咬合(噛み合わせ)の不調・不正とは
一方、噛み合わせは上下の歯を噛み合わせた状態の事です。また、下顎が様々な方向に動いて発音や咀嚼(食べ物を噛みつぶすこと)をするので、それを動かしにくくしていたりするのも歯並びや噛み合わせが原因になります。
上下の歯を噛み合わせた時に全体的にバランス良く歯が接触しているのが望ましいです。接触していない部分があると噛み合わせのバランスが崩れ接触している歯に負担がかかって歯や顎関節に影響が出て来ます。
また、そのバランスの悪さが食いしばりや歯ぎしりなどの原因になり、ますます歯や顎関節に負担をかけてしまっていることもあります。
歯や顎関節に出る影響とは
噛み合わせの不正や不調で歯や顎関節に出る影響としては、
・虫歯でも歯周病でもないのに歯がしみる
・歯が痛むが、痛む場所が時間が経つと変わる、または痛くなくなる
・顎関節(耳の前)に痛みが出る
・口が開けにくい・開けられない
・頬やこめかみ、首のあたりが痛い、凝りやすい
・口を開けたり閉じたりする時に、カクッやポキッなどの音がする
・真っ直ぐ口が開かない
などです。
また、奥歯は本来はしっかりと上下の歯が接触するのが望ましいですが、生え方などの原因でしっかりと接触してない場所は噛み合わせの部分に汚れが残りやすく、虫歯になりやすくなります。
咬合診断とは
口の中を見るだけでは奥の方などを詳しく見ることができません。
また、周りの筋肉や柔らかい組織で噛み合わせをしっかりさせようとして一見きちんと噛んでいるように見える場合もあるので、噛み合わせだけをみるために、歯型や噛み合わせをとり、それを噛み合わせを見る装置につけて噛み合わせを詳しく見て、分析・診断します。
歯や顎関節に不調が現れる方の中には、噛み合わせのバランスが取れていない場合もあり、それは虫歯の治療の詰め物の高さや親知らずや奥歯の歯の生え方・方向などが原因ということがあるので、噛み合わせが原因になっていないか、またどこが原因なのか、そしてどうしたら(治療したら)良いのかをみて、患者さんに治療法を提案致します。
咬合の不調・不正の改善方法
噛み合わせで少しの干渉(当たりが強すぎるなど)や他の歯より早く歯が接触する場所が有れば、その噛み合わせの調整をする事で、症状がかなり緩和される場合もあります。
親知らずの生え方の方向などが原因になっている場合もあるので、その場合は抜歯をお勧めします。
虫歯治療で詰めた詰め物(プラスチックの詰め物、金属やセラミックなどの部分的な詰め物、全体を覆って詰める差し歯)や義歯が原因の場合は調整で済む場合は調整を、やりかえた方が良い場合は適した噛み合わせのものでやり替えをお勧めします。
歯並びの影響で噛み合わせのバランスが崩れている場合には、まずは矯正をお勧めしています。当院では矯正はマウスピース矯正のみ行っていますが、全体の矯正が必要な場合は矯正専門の医院をご紹介させて頂いております。一度、相談だけでも行って頂くとご自身の歯のことをより良く知ることができ、矯正の歯科医師からも詳しい治療法の提案がありますので、その後矯正治療を受けられるかはしっかり考えて頂ければと思います。
矯正ではなく、詰め物で噛み合わせをしっくりさせるという方法も行っております。
まとめ
噛み合わせに不調があると、全身に影響が出ることがあります。
歯ぎしりやくいしばりなども噛み合わせの不調により頻度が高くなることもあります。
何かしらの症状があり気になる方は一度、咬合診断を受けられることをお勧めします。
※保険適応外となります。
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