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お口の中に金が入ってる!
- 2024年10月30日
- コラム
みなさん、こんにちは!
さてみなさん、いまいろんな物価が大変高くなっていることをご存知でしょうか。
今回はそんなニュースを目にした方からのご質問をいただいた時のことを、お話ししていきたいと思います。
お話いただいたのはこんなお話。
『私の口の中に45年前に入れた金歯が3つくらいあるんだけど、これって売れるの?ニュースで見たんだけど!』
『売れるなら外して売った方が良いかなと思って!笑ったら目立つのよね!』
む!これは歯科衛生士の力量の見せ所!と思いつつ、一つずつお答えしていきましょう!
【歯科で使っている金は売れるの?】
はい、歯科で使っている金は売れます。
ですが、歯に使われる金は純金ではありません。
【歯に使われているのは金合金】
純金100%では、軟らかく、歯の被せ物には適さないので、金に銅などを合わせて、強度を高めています。
100%純金ではありませんが、十分に強度があり、歯に対して生体親和性が高く、それゆえに歯に馴染みやすく、むし歯になりにくいと言われています。
【外すと削るところが深くなる】
この方は外して売ったら高いかしらと仰っていました。
実際、被せ物を外してやりかえる方もたくさんいらっしゃいますが、そのまま型取りをするわけではなく、形を整えてから型取りをしますので、以前よりも削るところも出てきます。
ということは、歯の質が削られることも考えられ、歯が弱くなる可能性があります。
歯は手を加えられれば加えられるほど、自身の歯の強さは失われていくのです。
【歯科での補綴物治療は自費治療がお勧め】
歯科での補綴物治療では、自費治療がお勧めです。
保険治療でもむし歯は治せますが、審美面、再度むし歯になる可能性など比較すると、自費の方が将来的に良いとお伝えしています。
その中でも目立ってはしまいますが、金は本当に歯と馴染みが良く、最初にも書きましたが、なんと45年も何の問題もなく使えているのです。(きちんとメンテナンスに行っての結果です。金だけが素晴らしいのではなく、その方のメンテナンス方法がきちんとしていたことが、素晴らしい結果を出しています。)
【結果そのままが良い】
下の奥歯に金が使われているので、白い歯に憧れるお気持ちも十分に理解しますが、ここは歯を守るため、そのまま金歯を大切にしていただくことをお勧めいたしました。
【でも自費にしたらそれでいいわけじゃない】
先ほども述べましたが、きちんとメンテナンスを行ったので、金歯は45年もの間、きちんと機能してきました。
歯科の自費治療は、きちんとメンテナンスに通っていただくことを前提に保証期間が設けられています。
例えば自費治療をして、歯が入った途端に数年いらっしゃらなかった場合、歯が割れたとしても保証は効きません。
なぜなら、どんな使い方をして、どんな経過を辿って歯が割れてしまったのか、把握出来ていないからです。
きちんとメンテナンスを行うことは、歯を守ることにつながります。むし歯を治して良い歯を入れれば終わりではなく、その先何十年と使用していただくためのものです。
【もし自費治療の補綴物が外れてしまったら】
金の補綴物が外れてしまったら、また金を溶かして、補綴物を作るということもあります。
外れてしまっても、問題がなければ、また戻すことも可能です。
外れてしまってもすぐに売りに行かず、歯医者さんにまずいらしてください。
【今回のお話をまとめると…】
歯科で使われる金は純金100%ではないが、売ることはできる。
ただ、自費治療の中でも、金はとても歯に良いので、わざわざ外して売りに行くのは勿体無い。
今ある金歯を大切に使ってください。
そして、メンテナンスをしっかり行っていきましょう!
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